IVコース・核構造及び核物性による不純物電子構造の研究


 原子核と電子の間に働く相互作用を超微細相互作用と言います。性質のよく分かった原子核を用いて、超微細相互作用を調べることにより、周りの電子の様子を知ることができます。また、不純物が金属結晶中でどの位置に安定に配置するかも決定することができます。
 我々IVコースでは、この超微細相互作用を通じて強磁性体金属中の希薄不純物の物理を調べています。希薄不純物物理とは金属の中の不純物の性質に関する物理で、これは合金物理への第一歩となります。

 我々IVコースでは核偏極生成の研究もしています。βNMR法を行うには原子核が偏極していることが必要です。偏極とは、スピンの向きが偏ってる状態のことを言います。スピンとは、古典的には粒子の自転に対応しています。つまり、偏極生成は“一定方向の自転の生成”です。
 核偏極の生成にはいくつかのやり方がありますが、IVコースでは、傾斜薄膜法による偏極生成の研究を行っています。バンデグラフ加速器を用いてβ放射性核を作り出した後に、その原子に傾けた薄膜をくぐらせます。


 作り出された放射性原子が薄膜中の原子とぶつかり合うとちょうどビリヤードの玉のように、お互いにトルクを得て自転を始めます。(原子の「自転」とは、電子の回転方向に偏りがあることを意味し、これを原子偏極といいます。)電子と原子核は超微細相互作用で結ばれ、右の図のように原子の自転は原子核の自転に移行されます。これで自転した原子核、つまり偏極した原子核が得られました。この偏極を得る過程を通じて我々4コースは原子物理の研究を行っています。
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